Kwok V, Caton JG. Prognosis Revisited: A System for Assigning Periodontal
Prognosis. J Periodontol 2007;78: 2063-2071.
歯周病罹患歯の予後を判定するシステム
この研究では、歯周病の進行について評価をする時に
歯を失うことではなく、歯周組織が安定していることをポイントにしているのが優れた所です。
どれくらい歯周病の進行が起きるのかを5年以下の短期と5年以上の長期で予測をしています。
短期間ではそこそこ良さそうでも、長期的には問題がありそうと評価が変わる事はあります。
歯の状態について説明するとき、「この歯は残せるかどうか」という話をすることがあります。
本当に大事なのは、「その歯が何年も安定して機能し続けられるかどうか」だということを前提として考えてお話をしています。
ただ抜けていないだけではなく、痛みなく、ぐらつきなく、きちんと噛める状態を守れるかどうか。
その歯を残した時に、どんな歯の状態・生活になるのか、その様な生活に対してどの様に思うのか?
その視点で見れば、今の歯の評価も、今後の方針もずっと現実に即したものになる。
私たち歯科医師が、患者さんと同じ視線で「この先」を考えることが、いかに大切かを改めて感じました。
ひのまる歯科の治療方針
当院では、歯を「抜く・抜かない」だけで判断せず、その歯が長期的に安定して機能するかどうかに目を向けています。
特に、患者さんの生活習慣や持病、歯並びや噛み合わせのクセまでを含めて、歯ぐきや骨がどう変化するかを丁寧に予測しながら、治療とメンテナンスの計画を立てます。
一時的に良く見えるだけでなく、5年先、10年先にも安心してその歯が使えるように計画を一緒に考えることが大切なことだと思います。
千駄木近隣にて、お口の健康や歯周病について不安なこと、気になることがある方は是非一度ご連絡ください。