Matuliene G, Studer R, Lang NP, Schmidlin K, Pjetursson BE, Salvi GE,
Bragger U, Zwahlen M. Significance of Periodontal Risk Assessment in the
recurrence of periodontitis and tooth loss. J Clin Periodontol 2010; 37: 191-199.
歯周炎の再発と歯の喪失を予防するための歯周リスクアセスメントの重要性
この研究は患者さんの状態、歯周病の進行具合、失った歯との関係を調査したものです。
この研究では、歯周病の治療を終えた160人を対象に行われました。
リスク評価を行い低リスク中リスク高リスクと分けてそれぞれにあわせたメンテナンスを行いました。
メンテナンスの期間を守った患者さんと、守らなかった患者さんとで失われた歯の本数が
1.08本に対して3.12本と3倍の違いがありました。
また、喫煙が歯周病の再発に大きく影響していることも示唆されました。
歯周病の治療が終わると、ほっと一息つきたくなると思います。「これでもう安心」と感じられるのも自然なことです。
でも実は、治療が終わったその後こそが、歯を守れるかどうかの分かれ道になるのです。
この研究では、歯ぐきの状態や生活習慣、喫煙や持病などをふまえて「どれくらい再発しやすいか」というリスクを評価する方法が紹介されています。
そして、リスクが高い人ほど、定期的なメンテナンスを守らなかったときに多くの歯を失っていました。
大切なのは、「治った」かどうかではなく、「これから守れるかどうか」。
その判断をするためのリスク評価は、患者さん一人ひとりの未来に必要な“地図”のようなものだと私は感じています。
ひのまる歯科では、治療後の状態を「良くなったかどうか」だけで評価するのではなく、「これから先、どのくらいリスクがあるか」を丁寧にお伝えしています。
歯ぐきの状態や生活の背景をふまえて、必要なメンテナンスの間隔をご提案しています。
リスクの高い方ほど、メンテナンスの頻度が大切になります。
治療を受けたその先も、ご自身の歯で食べ、話し、笑って過ごせる毎日を一緒に守っていきましょう。
千駄木近隣にて、お口の健康や歯周病について不安なこと、気になることがある方は是非一度ご連絡ください。