Lindhe J, Socransky S, Nyman S, Haffajee A and Westfelt E: “Critical probing depths” in periodontal therapy. J Clin Periodontol. 9: 323-336, 1982.
この研究は今から40年以上前に発表されたものです。
歯周病の治療には様々な方法があります。この研究は歯茎の深いところの歯石と歯垢の除去と歯周外科の基準について、歯周ポケットが何ミリ以上で効果が出るのかを調べたものです。
結果、4mm以上のポケットがあれば歯茎の深いところの歯石と歯垢の除去が望ましい
5.4mm以上のポケットがあれば歯周外科の効果の方が大きくなる。
また、歯磨きの状態が良い患者さんは、治療の効果も良かった。
歯周病の治療を進めるとき、「どこまで処置をするべきか」という判断はとても繊細です。
この研究では、歯周ポケットの深さによって「どんな治療が効果的か」の分かれ目があることが示されています。
たとえば、ポケットが浅い部分では、無理に治療を加えると逆に歯ぐきが下がってしまうことがあります。一方、深いポケットではしっかり治療することで、歯ぐきを支える力が回復することもあります。
治療は、やればやるほど良くなるわけではありません。その人の状態に合わせて「どこまで手を入れるべきか」を見極めることが、いちばん難しくて、いちばん大切な判断だと私は思っています。
ひのまる歯科では
ポケットの深さや歯ぐきの状態を詳しく測定し、「今、その歯に必要な最適な処置」を慎重に選ぶようにしています。
もちろん、歯茎の深いところの歯石と歯垢の除去で十分な場合もあれば、深い部分には外科処置を検討すべきケースもあります。
ただし、この研究は40年以上前の結果のため現在では歯周外科はより控え目に行われるようになっています。滅多に行う治療方法ではなくなってきています。
いずれの方法でも、治療後の歯磨きやメンテナンスがしっかりできていないと、良い結果にはつながりません。
ひのまる歯科では、治療の前も後も、「この処置を行う理由」と「その先にある目標」をわかりやすくお伝えしながら、患者さんと一緒に治療方針を決めていきます。
その場限りの治療ではなく、未来の歯ぐきの健康を守る選択を一緒にしていきましょう。
千駄木近隣にて、お口の健康や歯周病について不安なこと、気になることがある方は是非一度ご連絡ください。