Magnusson I, Lindhe J, Yoneyama T, Liljenberg B. Recolonization of a
subgingival microbiota following scaling in deep pockets. Comparative Study J
Clin Periodontol. 1984 Mar;11(3):193-207.
この研究は、深い歯周ポケット内の歯石と歯垢(プラーク)を除去した後の歯周ポケットの中の細菌の再定着について調査したものです。
深い歯周ポケット内の歯石と歯垢(プラーク)を除去した後、徹底したブラッシングを行ったグループでは、歯周病の検査結果は劇的に改善して歯周病に悪さをする菌の数の減少も認められた。
一方で徹底したブラッシングを行わなかったグループでは、歯周病に悪さをする菌が多量にすぐに再定着した。さらに歯周病の検査結果は理想的なものではなかった。
「歯周病の治療を受けたのに、また歯ぐきが腫れてきた」
そんな経験をしたことはありませんか?
実は、歯周病の治療で大切なのは「歯石を取ること」だけではなく、その後の「毎日のケアと継続的な管理」がもっと重要なのです。
この研究で最も印象に残ったのは、歯ぐきの中の歯石をきちんと取っても、その後の歯磨き(プラークコントロール)が不十分だと、すぐに悪い細菌が戻ってきてしまうという点です。
治療後に丁寧な歯磨きとメンテナンスを続けたグループでは、歯周ポケットの深さが劇的に改善し、細菌の数も大きく減りました。
一方、治療後のセルフケアをしなかったグループでは、4〜8週のうちにスピロヘータなどの歯周病菌が再び増え、せっかくの治療の効果があまり長続きしませんでした。
歯周病は“取りきれば終わり”ではない病気です。「治療したあと」が勝負なのだと、改めて感じました。
ひのまる歯科では、歯周病の治療を行ったあと、必ずその後のケアまで見据えてプランを立てています。
患者さん一人ひとりの生活スタイルや歯磨きの習慣に合わせて、最適なブラッシング方法やセルフケアのコツをお伝えします。
また、必要に応じ1か月おきや三ヶ月おきなどの短期スパンでのメンテナンスを行い、治療の効果がしっかり持続するようにサポートしています。
「治療して良くなる」こと以上に、「良くなった状態を続ける」ことが、私たちの目指すゴールです。
千駄木近隣にて、お口の健康や歯周病について不安なこと、気になることがある方は是非一度ご連絡ください。