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2025.05.24

インプラントは歯周病があっても大丈夫? 20年の研究でわかった「長持ちさせる人・失う人」の違い

Andrea Roccuzzo, Jean-Claude Imber, Crystal Marruganti, Giovanni E Salvi, Guglielmo Ramieri ,
Mario Roccuzzo. Clinical outcomes of dental implants in patients with and without history of
periodontitis: A 20-year prospective study. J Clin Periodontol. 2022 Dec;49(12):1346-1356. PMID:
36054302

イタリアの開業医の先生が自分が行った治療の20年の経過をまとめた論文の内容です。

結果、20年でインプラントの生存率は93%だった。

歯周病の進行具合と明確な違いは認められませんでした。

しかし、定期的なメンテナンスを受けている患者さんの方が生存率が高い傾向がありました。

「インプラントは歯周病があるとできない?」

そんなご質問を患者さんからいただくことがあります。

実際のところ、歯周病とインプラント治療には深い関係があります。今回紹介したのは、20年間にわたってインプラントの経過を追った研究です。

結論からお伝えすると、歯周病のある方でも、しっかりとした治療と定期的なメンテナンスを続けていれば、インプラントは十分に長く使えるということがわかりました。



この研究を読んで、改めて強く感じたのは「治療を受けた後、どれだけお口の状態を維持できるか」が、インプラントの成否を大きく分けるということです。

歯周病があるかどうかよりも、その後きちんと通ってチェックとケアを続けられるかどうか。それが10年、20年と使えるかの分かれ道になります。

特に驚いたのは、歯周病のない方は生存率100%だがメンテナンスを受けなかった方は、インプラントの生存率が75%に下がっていたという事実です。

逆に、重度の歯周病があっても定期的にメンテナンスを受けていた方のインプラントは94%以上が20年後も残っていたというデータが出ています。



ひのまる歯科では、インプラントを「人生を支える治療」と考えています。そのため、次のような方針を大切にしています。

・歯周病の有無に関わらず、インプラント前に徹底した歯周治療を行います

・治療後は、患者さんごとにリスクに応じたメンテナンスプランを作成し、定期的な検診・クリーニングを行います

・ポケットの深さや出血の有無、プラークの付着状況を定期的に評価して、炎症の早期発見・予防に努めています

・「歯周病になりやすい体質」の方でも、長くインプラントを使っていただけるよう生活習慣のアドバイスも行います

ご自身の歯ぐきの状態や、将来的にインプラントが可能かどうかを知りたい方は、お気軽にご相談ください。

ひのまる歯科では術後のケアとサポートを最も大切にしています。

千駄木近隣にて、お口の健康やインプラント治療について不安なこと、気になることがある方は是非一度ご連絡ください。

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