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2025.05.26

インプラント手術は「清潔な診療室」で行う事。研究結果から見えること

 

D R Scharf, D P Tarnow. Success rates of osseointegration for implants placed under sterile versus
clean conditions. J Periodontol. 1993 Oct;64(10):954-6. PMID: 8277403

インプラント手術は手術室じゃないとダメ?滅菌と清潔の違いと成功率について

インプラント治療を考えている方の中には、「手術はやっぱり大きな病院の手術室じゃないと不安」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

でも、実は研究にては、清潔な環境で行われたインプラント手術でも、病院の手術室と同じレベルで高い成功率が得られていることが分かっています。

このことは、1993年にアメリカの歯周病学会誌に掲載された研究によって裏付けられています。

この研究では、手術室のように完全な滅菌環境で行われたインプラント手術と、クリニック内で清潔に配慮して行われた手術とを比較しました。

どちらのケースでも共通していたのは以下の点です。

・インプラントを直接触らないように細心の注意を払っている

・器具や洗浄液はすべて滅菌されている

・術前に口の中を消毒している

・術後には抗生物質を服用する

そのうえで、手術室では全身を滅菌ガウンで覆い、患者の顔も専用のドレープで覆うような厳重な管理がされていました。

一方、クリニックで行われた手術では、滅菌グローブと器具は使うものの、全身のドレープなどは使わずに、いわゆる「清潔な環境」で手術が行われました。

では、その結果はどうだったのでしょうか?

滅菌環境で行われたインプラントの成功率は98.9%(患者単位では95.1%)、清潔な環境では98.2%(患者単位では93.5%)と、ほとんど差がなかったのです。

つまり、清潔な診療室であっても、インプラントの取り扱いに注意し、感染対策をきちんと行えば、十分に高い成功率が得られるということです。

ひのまる歯科のインプラント手術について

ひのまる歯科では、滅菌と清潔の考え方をきちんと使い分けながら、安全で安心できるインプラント治療を目指して行っています。

・手術専用のユニットで、インプラント手術に必要な器具と機材はすべて滅菌されたものを使用

・インプラント本体への接触には最大限の注意を払い、スタッフ全員が清潔操作を徹底

・術前の洗口や術後の抗生剤の服用など、感染対策を徹底した体制

このような配慮によって、当院でも高いインプラント成功率を維持しています。

手術室でなくても、十分に安全に行えるのが現代のインプラント治療です。

「病院じゃないと心配」と感じていた方にも、正しい情報を知っていただくことで、安心して治療に臨んでいただけたらと思います。

千駄木近隣にてインプラント治療について気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。

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