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2025.05.28

抗うつ薬を服用している方のインプラント治療は注意が必要ですか?

最近では、うつ病や不安障害などの治療に使用される抗うつ薬、特に「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)」を服用している方が増えています。もしインプラント治療を考えている場合、このお薬の影響について気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

カナダで行われた研究では、SSRIを服用している方は、服用していない方に比べてインプラントがうまく骨と結合しない「失敗」のリスクが高くなる可能性があるという結果が示されました。この研究では、約500人の患者さんに行ったインプラント治療を追跡調査しています。

その結果、SSRIを使っていない人では失敗率はおよそ4.6%でしたが、SSRIを服用していた人では10.6%に上昇していました。実に2倍以上の差があったということになります。また、細いインプラントを使用した場合や、喫煙の習慣がある場合にも、失敗のリスクが高まる傾向がありました。

この研究から分かることは、SSRIを服用しているからといって必ずしもインプラントが失敗するわけではないものの、慎重な治療計画とリスクの把握が必要であるということです。

ひのまる歯科では、患者さんのお薬の内容や全身状態について詳しくお伺いした上で、最適な治療方法をご提案しています。お薬の影響が心配な方には、あらかじめかかりつけ医と連携をとり、必要に応じて骨の質やインプラントの種類の選定、手術のタイミングなども慎重に検討します。

もし現在SSRIを服用中で、インプラント治療に不安がある方は、どうぞご相談ください。丁寧な検査と説明で、納得のいく治療を一緒に考えてまいります。

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