胃の調子が悪い時に処方される薬の中に、プロトンポンプ阻害薬(PPI)と呼ばれるものがあります。逆流性食道炎や胃潰瘍の治療によく使われています。
このPPIというお薬は、胃酸の分泌を抑える作用がありますが、近年、骨の代謝にも影響を与える可能性があると指摘されています。実際、カナダで行われた研究では、PPIを服用している方において、インプラントの「失敗率」が高くなる傾向があることが報告されています。
この研究では、約800人の患者さんに行った1,773本のインプラント治療を分析しました。その結果、PPIを服用していた患者さんの失敗率は6.8%だったのに対し、服用していなかった方では3.2%にとどまっていました。PPIの服用によって、インプラントが骨としっかり結合しない「失敗」のリスクが、約2.7倍に高まる可能性があるとされたのです。
ただし、これはあくまで統計的な傾向であり、すべてのPPI服用者で問題が起こるというわけではありません。しかし、服用しているお薬によって治療計画を調整した方がよいケースがあるのも事実です。
ひのまる歯科では、現在服用中のお薬について丁寧にお聞きし、必要があればかかりつけ医との連携も行いながら、安全で確実なインプラント治療を目指しています。PPIをはじめ、何らかのお薬を飲んでいて不安を感じている方は、どうぞ遠慮なくご相談ください。
千駄木で安心してインプラント治療を受けたいという方へ、わかりやすく丁寧にご説明いたします。