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2025.05.30

インプラントが折れることってあるの?破折のリスクとその予防法について

インプラントは非常に頑丈な構造をしており、しっかりと骨に結合して長く使える治療法として知られています。しかし、ごくまれに「インプラントの破折(はせつ)」と呼ばれるトラブルが起こることがあります。

これは、ネジのような本体そのものが物理的に壊れてしまう状態で、インプラント治療において最も深刻な機械的トラブルの一つとされています。

ある研究では、2,670人の患者さんに埋め込まれた10,099本のインプラントのうち、わずか0.44%(44本)で破折が確認されました。非常に低い確率ですが、破折したインプラントの多くは埋入から2〜8年の間に問題が生じていたことが分かっています。

破折を引き起こしやすい要因として、次のようなことが明らかになっています。

  1. 歯ぎしりや食いしばりの癖がある方

     強い力が長年にわたって加わることで、金属疲労が進行しやすくなります。

  2. カンチレバー構造(奥歯の奥に人工の歯を延ばす構造)

     本来の支えよりも外側に力がかかるため、インプラントに大きな負担がかかります。

  3. インプラントの太さが細い場合

     直径が1ミリ細くなるだけで、破折リスクが約2倍になると報告されています。しっかりとした太さのインプラントを選ぶことが、破折リスクの軽減につながります。

  4. インプラントが長すぎる場合

     一見良いことのように思えますが、長すぎるとたわみが大きくなり、負担が集中することがあります。

  5. 純度の低いチタン素材の使用

     近年では、より強度の高い高グレードのチタンが主流となっており、破折のリスクも大きく下がっています。

ひのまる歯科では、インプラントをできるだけ長く、安全にお使いいただけるように、設計や素材の選定、かみ合わせの調整、そして歯ぎしり対策まで一人ひとりに合わせた治療をご提案しています。

万が一の破折を防ぐためには、治療時の精密な設計と、治療後の定期的なメンテナンスが欠かせません。千駄木周辺でインプラント治療をお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。小さなことでも、ご不安を一緒に解決できるよう心がけています。

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