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2025.06.04

テーパー型インプラントとは?骨のやわらかい方にも安心な設計の秘密

O’Sullivan D, Sennerby L, Meredith N. Influence of implant taper on the primary and secondary
stability of osseointegrated titanium implants. Clin Oral Implants Res. 2004 Aug;15(4):474-80

インプラント治療を受ける際、患者さん一人ひとりの骨の硬さや形は異なります。特に「骨がやわらかい」「骨が薄い」と言われたことがある方は、治療が難しいのではと不安になるかもしれません。

そこで注目されているのが「テーパー型インプラント」と呼ばれるタイプです。これは、インプラント本体がわずかに先細りになっているデザインのもので、従来のまっすぐな円筒型インプラント(パラレルタイプ)とは形が異なります。

この形の違いが、骨へのフィット感を高め、特に骨がやわらかい部分での安定性をサポートしてくれるといわれています。

実際に行われた研究では、テーパー型のインプラント(角度1度や2度のもの)をウサギの骨に埋め込み、埋入時の力のかかり方や安定性を測定しました。その結果、1度のテーパー角を持つインプラントでは、従来のものよりもしっかりと初期固定が得られるという結果が出ています。

ただし、テーパー角が大きすぎる(2度)の場合、骨に対する圧力が強くなりすぎて、インプラントが完全に入らないこともあるという結果もありました。このため、あくまで適切な角度で、患者さんの骨の状態に合わせて選ぶことが大切です。

ひのまる歯科では、CT画像などをもとに、骨の硬さや厚みをしっかりと診断し、その方に合ったインプラントの形や長さ、太さを丁寧に選んでいます。最新の研究や技術を活かすことで、治療の成功率を高め、安心して長く使っていただけるインプラントを提供しています。

骨がやわらかいと言われた方も、治療の選択肢を諦めず、一度ご相談ください。インプラントの形一つでも、治療の可能性は広がります。

 

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