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2025.06.04

インプラントの表面には秘密がある?骨としっかり結びつく最新技術とは

Barfeie A, Wilson J, Rees J. Implant surface characteristics and their effect on osseointegration.
Br Dent J. 2015 Mar 13;218(5):E9.

インプラント治療と聞くと、「ネジのような金属を骨に埋める」と想像される方も多いかもしれません。でも、実はその表面には、目に見えないほどの工夫がたくさん詰まっています。

私たちの体は、インプラントを異物とみなさず、しっかりと骨と結びつこうとする力があります。これを「オッセオインテグレーション(骨結合)」と呼びますが、これをよりスムーズに、強くするためには、インプラントの“表面のザラザラ具合”がとても大事なのです。

表面の性質は、大きく分けて3つのレベルに分けられます。

・マクロな表面(ねじ山などの目に見える部分)

・ミクロな表面(1ミクロン=1000分の1ミリほどの小さな凹凸)

・ナノな表面(100万分の1ミリという超微細な凹凸)

この中でも、最近注目されているのが「ナノレベル」の加工です。ナノサイズで表面に細かい凹凸をつけることで、血液やタンパク質がなじみやすくなり、細胞が集まりやすくなります。その結果、骨がインプラントを“自分の一部”のようにしっかりと受け入れ、早く安定するようになるのです。

たとえば、「酸で表面をエッチングする方法」や「特殊な粒子で吹き付けてザラつかせる方法」などがあり、どれも骨とのなじみを高めるために研究されています。さらには、生体に近い性質を持つカルシウムやリン酸を表面にコーティングすることで、骨の再生を助ける力も加わってきています。

ひのまる歯科では、これらの研究成果をもとに、信頼できるインプラントメーカーの製品を厳選しています。見た目にはただのネジのように見えても、その表面には何十年もの研究の積み重ねが詰まっているのです。

安心して長く使っていただくために、インプラントの中身や設計も大切にしています。治療をご検討中の方には、分かりやすく丁寧にご説明しますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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