ブログ

2025.06.09

インプラントの土台づくりがうまくいく?最新研究から見る「デコルチケーション」の効果

インプラント治療の成功には、しっかりとした骨の土台が欠かせません。しかし、歯を失った部分の骨は時間とともにやせていき、インプラントを支えるには十分な厚みや高さがなくなることもあります。

そういった場合に行う治療が「骨造成(こつぞうせい)」です。その中でも、最近注目されている方法のひとつに「デコルチケーション」と呼ばれる技術があります。

これは、骨の表面に小さな穴をあけて、骨の中にある血管や骨をつくる細胞が外に出やすくするという方法です。では、この方法は本当に効果があるのでしょうか?

アメリカの研究チームが、これを世界で初めて人で検証しました。下あごに骨の欠損がある18人の患者を対象に、半分のグループではデコルチケーションを行い、もう半分では行わずに骨造成を実施。その後、7か月間の治癒期間を置いて、実際にできた骨を調べました。

結果として、骨の量はどちらのグループでもしっかり増えており、大きな差は見られませんでした。ただし、デコルチケーションを行ったグループでは、血管の数が明らかに多くなっていたのです。

血管が多くなるということは、それだけ栄養や酸素が行き渡りやすくなり、骨の質が良くなる可能性があるということです。動物実験では、3か月ほどの期間をおいた時点で、骨がよりしっかりと再生されたという結果も出ています。

つまり、骨造成の場面でデコルチケーションを行うことで、骨の再生を後押しできるかもしれないというのが、現在の研究から見えてきたことです。

もちろん、すべての症例でこの方法が必要というわけではありません。骨の状態や再生の必要性によって、使い分けが大切になります。

ひのまる歯科では、患者さん一人ひとりの骨の状態を丁寧に確認したうえで、どの方法が最も適しているかを判断しています。インプラント治療に興味があるけれど、「骨が足りないかも」と不安を感じている方も、まずはご相談ください。

千駄木周辺でインプラント治療をお考えの方に、安心して治療を受けていただけるよう、しっかりとした検査と説明を行っています。

TOPへ戻る
tel.03-5809-0707tel.03-5809-0707