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2025.06.09

骨が足りない場所のインプラント治療、骨を増やす?短いインプラントにする?

Octavi Camps-Font, Genís Burgueño-Barris, Rui Figueiredo, Ronald E Jung, Cosme Gay-Escoda,
Eduard Valmaseda-Castellón. Interventions for Dental Implant Placement in Atrophic Edentulous
Mandibles: Vertical Bone Augmentation and Alternative Treatments. A Meta-Analysis of Randomized
Clinical Trials. J Periodontol. 2016 Dec;87(12):1444-1457. PMID: 27468794

「骨が足りないからインプラントは無理でしょうか?」

これは、ひのまる歯科でもよくいただくご相談のひとつです。特に下あごの奥歯の部分は、骨がやせてしまいやすく、治療の難易度が上がることがあります。そこで近年は、骨を人工的に増やす方法(垂直的骨造成)と、骨が少ない場所でも使える「短いインプラント」の選択肢が注目されています。

最新の研究では、下あごの奥歯部分に骨が5〜8ミリしか残っていない患者さんを対象に、2つの治療法が比較されました。ひとつは骨を増やして通常の長さのインプラントを入れる方法、もうひとつは骨造成をせずに短いインプラントを使う方法です。

結果として、どちらの方法でもインプラントの成功率や人工の歯(被せ物)のトラブルはほとんど変わらず、1年後の安定性に違いは見られませんでした。ただし、骨造成を行ったグループでは、術後に腫れや痛みなどの合併症が多く見られました。

このことから、下あごの奥歯においては、骨を増やさずに短いインプラントで治療を行う方が、身体への負担が少なく、結果も良好である可能性があると考えられています。

ひのまる歯科では、CT画像やお口の状態をもとに、インプラントの長さや骨の再生が必要かどうかを慎重に判断しています。できる限り体にやさしく、長く使える治療をご提案することを大切にしています。

骨の量が少ないからといってあきらめる必要はありません。最新の治療法を活用することで、多くの方が快適に噛める毎日を取り戻しています。まずはお気軽にご相談ください。

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