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2025.06.10

インプラントはすぐに噛める?即時荷重・早期荷重・従来型の違いと選び方

Marco Esposito, Maria Gabriella Grusovin, Mark Willings, Paul Coulthard, Helen V Worthington.
The effectiveness of immediate, early, and conventional loading of dental implants: a Cochrane systematic
review of randomized controlled clinical trials.
Int J Oral Maxillofac Implants. 2007 Nov-Dec;22(6):893-904. PMID: 18271370

インプラント治療を検討している方の中には、「すぐに歯を入れて噛めるようになるのかどうか」が気になる方も多いと思います。ひのまる歯科でも、「仕事や生活の都合ですぐに見た目を回復したい」「仮歯を入れずにすぐ食べたい」といったご希望をいただくことがあります。

インプラントに歯を装着するタイミングには、主に3つの方法があります。

ひとつは、インプラントを入れてすぐに仮歯を装着する「即時荷重」。

もうひとつは、数週間から2か月以内に歯を装着する「早期荷重」。

そして、従来通り2か月以上しっかり骨と結合するのを待ってから歯を入れる「従来型荷重」です。

過去の多くの研究を分析した国際的な調査では、これら3つの方法の間に「成功率に大きな差は見られなかった」と報告されています。300人の患者さんに790本のインプラントを使った結果、失敗の割合はどのグループもごくわずかでした。

たとえば、即時荷重では6本、早期荷重では8本、従来型では6本のインプラントが失敗しましたが、どれも高い成功率を維持しています。補綴物(人工の歯)の失敗率も、どの方法でも大きくは変わらなかったとされています。

ただし、注意点もあります。即時荷重や早期荷重を成功させるには、インプラントがしっかり初期固定されていることがとても重要です。埋入時のトルク値が高く、動かないことが条件になります。つまり、すべての患者さんに即時荷重が適しているわけではありません。

ひのまる歯科では、CTや歯ぐきの状態、骨の質などを総合的に判断し、その方に最も適したタイミングで歯を被せるようにしています。見た目の早期回復だけでなく、長く快適に使えることを大切にしています。

千駄木近隣でインプラントを検討されている方へ。

すぐに噛めるようになる方法も、しっかり時間をかけて安定させる方法もあります。ご自身に合った治療法を知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

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