ブログ

2025.06.13

インプラントの型取り、どれも同じだと思っていませんか?精度の違いが将来を左右します

Jason Burns, Richard Palmer, Leslie Howe, Ron Wilson.
Accuracy of open tray implant impressions: an in vitro comparison of stock versus custom trays.
J Prosthet Dent. 2003 Mar;89(3):250-5. PMID: 12644799

インプラント治療を検討している方から、よくあるご質問のひとつに「型取りってそんなに大事なの?」というものがあります。実は、インプラントの型取り(印象採得)は、治療の成功と長期安定に大きく関わる工程なのです。

今回の研究では、「オープントレー法」という正確な型取りの方法を使って、市販の既製トレーと、歯科医院で個別に作るカスタムトレーの精度の違いを調べました。

研究では3種類のトレーを比較しています。

・市販されている既製のトレー

・3mmのスペーサーを使用したカスタムトレー

・10mmのスペーサーを使用したカスタムトレー

いずれもオープントレー法という正確な手法で型取りされましたが、最終的に模型のズレを比較した結果、最もズレが少なかったのはカスタムトレーを使ったグループでした。特に10mmスペーサーのカスタムトレーでは、ズレは12ミクロンほどと非常に小さく、市販トレーに比べて明らかに高精度だったのです。

この「わずか数十ミクロン」のズレがどう影響するかというと、

・インプラントのパーツがしっかりフィットしない

・スクリューのゆるみや破損のリスクが高まる

・長期的に骨や歯ぐきへの負担が増える

といったトラブルの原因になります。

ひのまる歯科では、インプラント型取りの際にはカスタムトレーを使用しています。型取りの精度が低いと、どれだけ高性能なインプラントを使っても意味がありません。最初の型取りから丁寧に行うことが、10年、20年先までトラブルなく使えるインプラントの基本になります。

「インプラントの型取りって大事なの?」と不安に思ったら、インプラント 型取り 精度などで調べてみてください。情報が多すぎて迷った場合は、どうぞひのまる歯科にご相談ください。しっかりとした治療とアフターケアをお約束いたします。

 

TOPへ戻る
tel.03-5809-0707tel.03-5809-0707