Jason Burns, Richard Palmer, Leslie Howe, Ron Wilson.
Accuracy of open tray implant impressions: an in vitro comparison of stock versus custom trays.
J Prosthet Dent. 2003 Mar;89(3):250-5. PMID: 12644799
インプラント治療を検討している方から、よくあるご質問のひとつに「型取りってそんなに大事なの?」というものがあります。実は、インプラントの型取り(印象採得)は、治療の成功と長期安定に大きく関わる工程なのです。
今回の研究では、「オープントレー法」という正確な型取りの方法を使って、市販の既製トレーと、歯科医院で個別に作るカスタムトレーの精度の違いを調べました。
研究では3種類のトレーを比較しています。
・市販されている既製のトレー
・3mmのスペーサーを使用したカスタムトレー
・10mmのスペーサーを使用したカスタムトレー
いずれもオープントレー法という正確な手法で型取りされましたが、最終的に模型のズレを比較した結果、最もズレが少なかったのはカスタムトレーを使ったグループでした。特に10mmスペーサーのカスタムトレーでは、ズレは12ミクロンほどと非常に小さく、市販トレーに比べて明らかに高精度だったのです。
この「わずか数十ミクロン」のズレがどう影響するかというと、
・インプラントのパーツがしっかりフィットしない
・スクリューのゆるみや破損のリスクが高まる
・長期的に骨や歯ぐきへの負担が増える
といったトラブルの原因になります。
ひのまる歯科では、インプラント型取りの際にはカスタムトレーを使用しています。型取りの精度が低いと、どれだけ高性能なインプラントを使っても意味がありません。最初の型取りから丁寧に行うことが、10年、20年先までトラブルなく使えるインプラントの基本になります。
「インプラントの型取りって大事なの?」と不安に思ったら、インプラント 型取り 精度などで調べてみてください。情報が多すぎて迷った場合は、どうぞひのまる歯科にご相談ください。しっかりとした治療とアフターケアをお約束いたします。