T Balamurugan, P Manimaran. Evaluation of accuracy of direct transfer snap-on impression coping
closed tray impression technique and direct transfer open tray impression technique: an in vitro study.
J Indian Prosthodont Soc. 2013 Sep;13(3):226-32. PMID: 24431738
インプラントの型取りは、治療の完成度や長期安定性を左右する非常に重要な工程です。
今回紹介するのは、インドの研究者による興味深い比較実験です。研究では、インプラントの型取り方法としてよく使われる**「クローズドトレー法」と「オープントレー法」**の精度を比較しました。
● クローズドトレー法とは
一般的な市販トレーを使い、印象材を流し込んで型を取る方法です。簡便で多くの歯科医院で使用されています。
● オープントレー法とは
カスタムメイドのトレーを使い、インプラントの位置を正確に再現するための構造が組み込まれた方法です。やや手間はかかりますが、その分、非常に高い精度が得られます。
研究では、それぞれの方法で型取りした模型に特殊なバーを装着し、歪みの量と位置ズレの誤差を精密に測定しました。
結果は明らかでした。
・クローズドトレー法の歪み:平均358.8 µStrain
・オープントレー法の歪み:平均151.5 µStrain
つまり、オープントレー法のほうが歪みが半分以下で、インプラントの位置も正確に再現できていたのです。
これは実際の治療でも大きな差を生みます。型取りの精度が悪ければ、
・被せ物(上部構造)が正しくフィットしない
・スクリューが緩みやすくなる
・骨や周囲組織への負担が増える
など、インプラントの寿命や快適性に関わるトラブルが起こる可能性があるのです。
ひのまる歯科では、すべてのインプラント治療において、精度の高いオープントレー法を基本としています。治療の成功は、見えない部分の丁寧さにかかっています。
もし「インプラントの型取りなんてどこも同じ」と思っていたなら、ぜひインプラント 型取り 精度と検索してみてください。きっと違いに気づかれるはずです。