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2025.06.17

インプラント周囲炎って何?

Stefan Renvert, G Rutger Persson, Flavia Q Pirih, Paulo M Camargo.
Peri-implant health, peri-implant mucositis, and peri-implantitis: Case definitions and diagnostic
considerations. J Periodontol. 2018 Jun:89 Suppl 1:S304-S312. PMID: 29926953

〜健康な状態と炎症の違いを分かりやすく解説〜

インプラント治療を受けたあと、「歯ぐきの色が変わった気がする」「少し腫れている気がする」と不安を感じたことはありませんか?こうした違和感の背景には、インプラントの周囲に起きる炎症が関係している可能性があります。

今回は、インプラントの健康状態を保つために大切な3つの状態分類をご紹介します。これは、インプラント治療の世界的な専門家によってまとめられた指針です。

【1. 健康なインプラント周囲組織】

見た目では、歯ぐきがピンク色で引き締まっており、腫れていない状態が理想的です。

診察時にプローブ(器具)で触れても、出血がないことが重要です。

また、インプラント周囲のポケット(すき間)が時間の経過とともに深くならないこと、X線写真で骨の減りが見られないことが健康の証とされています。

【2. インプラント周囲粘膜炎】

これは、インプラント周囲の歯ぐきに炎症が起きた状態です。

赤く腫れ、プロービング時に出血や膿が出ることがあります。ただし、この段階ではまだ骨の吸収は見られません

インプラントのメンテナンスが不十分だったり、清掃が行き届いていないことが原因になることが多く、早めの対応で回復が見込めます。

【3. インプラント周囲炎】

これは、歯ぐきの炎症が進行して、インプラントを支える骨まで失われている状態です。

見た目の腫れや出血に加えて、ポケットが深くなり、X線で見ると骨が吸収されているのが確認されます。

特に怖いのは、自覚症状が少ないまま進行するケースが多いことです。

以前の記録がない場合でも、ポケットの深さが6mm以上あり、かつ骨の吸収が3mm以上認められた場合は、インプラント周囲炎と診断されます。

【ひのまる歯科では】

千駄木近隣でインプラントをお考えの方、またはすでに治療を受けた方には、定期的なチェックとメンテナンスがとても大切です。

ひのまる歯科では、患者さん一人ひとりのインプラントの状態を丁寧に確認し、「インプラント周囲炎」や「インプラント粘膜炎」にならないための予防プランを提供しています。

インプラントを長く快適に使い続けたいとお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。

見た目の変化や小さな違和感も、大切なサインかもしれません。

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