Lisa J A Heitz-Mayfield, Andrea Mombelli.
The therapy of peri-implantitis: a systematic review. Int J Oral Maxillofac Implants.
2014:29 Suppl:325-45. PMID: 24660207
〜治療の実際と成功率を知っておきましょう〜
インプラント治療を受けたあとに、「最近、歯ぐきが腫れてきた」「出血するようになった」といった症状に気づくことはありませんか?
これらはインプラント周囲炎の兆候かもしれません。
今回は、インプラント周囲炎の治療の効果や成功率、そして気をつけたいポイントをまとめてお伝えします。
【そもそもインプラント周囲炎とは?】
インプラントは虫歯になりませんが、その周囲の歯ぐきや骨は炎症を起こす可能性があります。これが「インプラント周囲炎」と呼ばれる状態です。
放置すると、インプラントを支える骨が吸収され、最悪の場合インプラントの脱落にもつながります。
【インプラント周囲炎は治療できるの?】
2014年に発表された国際的な研究では、インプラント周囲炎の治療法とその成功率が調査されました。43件の臨床研究をもとに、手術を行わない方法(非外科的治療)と、外科的治療の結果が比較されています。
この研究で用いられた「成功」の基準は以下の3つです。
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インプラントが残っていること
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歯周ポケットが5mm未満に改善していること
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その後の骨の吸収が見られないこと
【治療の成功率は?】
・患者単位の成功率は0〜100%と幅広い
・インプラント単位では75〜93%の成功例も
・治療から12か月後に安定していた研究が複数存在
つまり、適切な方法を選べば、十分に改善が期待できる疾患である一方で、治療後にも再発するケースやインプラントを失うケースもあるということです。
【治療法はどんなもの?】
多くの研究では、以下のような3段階のアプローチが共通して行われています。
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前処置(プラークコントロールや感染の除去)
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原因除去療法(インプラント周囲のデブライドメントや消毒)
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メンテナンスケア(再発防止の定期管理)
外科的な治療では、インプラント周囲の炎症組織を切除し、骨を再生する処置なども行われます。
【ひのまる歯科では】
ひのまる歯科では、「インプラント周囲炎の早期発見」と「適切な治療計画の立案」を重視しています。
・定期検診でのポケット測定とX線診査
・歯周病専門の衛生士による清掃
・必要に応じた外科処置の提案
・治療後の再発防止のためのメンテナンスプログラム
千駄木周辺で「インプラント治療 成功率」や「周囲炎 再発しない方法」が気になる方は、お気軽にひのまる歯科にご相談ください。
【まとめ】
インプラント周囲炎は、進行してしまうとインプラントを失う原因になります。しかし、早期に発見し、適切に対応すれば改善できる可能性が高い疾患でもあります。
「最近、歯ぐきが赤い」「出血がある」「前より腫れてきた」
そんな小さなサインを見逃さず、インプラントを長持ちさせるための第一歩を踏み出していきましょう。