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2025.06.23

歯周病治療のカギは「歯間」のお掃除?患者自身の努力で変わるお口の健康

DeVore CH, Beck FM, Horton JE.
Plaque score changes based primarily on patient performance at
specific time intervals.J Periodontol. 1990 Jun;61(6):343-6

ひのまる歯科では、歯周病の治療と予防において、患者さんご自身のプラークコントロールをとても大切にしています。今回は、アメリカ・オハイオ大学の研究をもとに、患者さんが自分で行うお口のケアがどのように治療効果に影響するのかをご紹介します。

この研究では、中等度から重度の歯周病と診断された24名の患者さんが対象となり、治療の始まりからメインテナンスの段階まで、定期的にプラーク(歯垢)の残り具合がチェックされました。日本でいう「PCR」という指標で、歯の表面や歯と歯の間にどれくらいプラークが残っているかを測定しています。

治療前の時点では、頬側のプラークスコアが約30%、舌側が約42%でしたが、特に歯と歯の間は約80%ものプラークが残っているという結果が出ました。これは、歯間部がどれだけ磨き残しやすい場所であるかを示しています。

治療が始まり、専門的なスケーリングとともに、患者さんには柔らかい歯ブラシを使った丁寧な磨き方や、歯間ブラシやフロスの使い方も指導されました。数週間ごとのケアを通じて、最終的にはすべての部位でプラークの残存量がおよそ半分に減少しました。特に、治療後3か月のメインテナンス時には、頬側・舌側・歯間部いずれも明らかに清掃状態が良くなっていました。

おもしろいことに、右利きの方が多かったためか、右下の奥歯のプラークがやや落ちにくかったようです。これは、日常生活の中で無意識に「磨きにくい場所」があることを示しており、自分の癖を意識して磨くことの重要性を教えてくれます。

この研究から言えることは、歯科医院での治療だけでなく、ご自身の毎日のケアがとても大きな意味を持つということです。特に歯と歯の間の清掃は、意識して取り組まないと磨き残しやすく、歯周病の再発や進行にもつながってしまいます。

千駄木周辺で歯周病にお悩みの方、また歯磨き(プラークコントロール)をしっかり身につけたいと考えている方は、ぜひ一度ひのまる歯科までご相談ください。治療後のケアやメインテナンスを通じて、再発を防ぎ、長く健康な歯を保つお手伝いをいたします。

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