Schmickler J, Wurbs S, Wurbs S, Lange K, Rinke S, Hornecker E,
Mausberg RF, Ziebolz D. Influence of the Utilization Time of Different
Manual Toothbrushes on Oral Hygiene Assessed During a 6-Month
Observational Period: A Randomized Clinical Trial. J Periodontol.
2014 Jul;85(8):1050-8.
毎日使う歯ブラシ。「まだ使える気がするし、もったいない」とついつい長く使っていませんか?
でも実は、歯ブラシには“交換すべきタイミング”があります。それを過ぎてしまうと、きちんと磨いているつもりでもプラーク(歯垢)や歯ぐきの炎症を防ぐ力が弱くなることが分かってきました。
今回は、6か月間にわたって行われた研究を紹介しながら、歯ブラシの交換時期と選び方のポイントについてご説明します。
歯ブラシ、いつまで使える?研究で明らかに
ドイツで行われた研究では、96名の成人を対象に、歯ブラシを「4週間おきに交換するグループ」と「6か月間ずっと同じものを使うグループ」に分けて、その効果を比べました。
どちらのグループも、使う歯ブラシの毛の硬さやヘッドの大きさを変えて、6か月間の変化を観察しています。
結果は以下の通りです。
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最初の4か月間は差がなかったものの、
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4か月を過ぎると、6か月間同じ歯ブラシを使っていた人たちに、明らかな歯ぐきの炎症(出血や赤み)が見られるようになった
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特に、やわらかめの毛・普通サイズのヘッドを使っていた人たちで悪化が目立った
つまり、見た目は大丈夫でも、使い続けるうちに歯ブラシの清掃力が落ちてくることがはっきりと確認されたのです。
ひのまる歯科が推奨する歯ブラシの交換タイミング
この研究結果から考えると、歯ブラシは3~4か月に1回は交換することが理想的です。
当院では次のようなタイミングでの交換をおすすめしています。
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毛先が広がってきた
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ブラシの弾力がなくなった
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前回の交換から4か月以上経っている
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風邪などの病気のあと(雑菌が残っている可能性あり)
とくに、歯ぐきの健康が気になる方や、歯周病の治療中の方は、3か月ごとの交換が望ましいです。
歯ブラシは“清掃道具”。料理でいうなら包丁です
歯ブラシは消耗品。毎日使ううちに少しずつ機能が落ちていきます。
キッチンで切れない包丁をずっと使っていたら、料理がしにくいだけでなく、手をケガすることもありますよね?
歯ブラシも同じです。プラークが落とせないまま使い続けることで、知らず知らずのうちに歯ぐきや歯の健康が損なわれていくのです。
ひのまる歯科では、定期メンテナンスの際に、患者さんの歯ブラシの状態や磨き方も一緒に確認しています。場合によっては「もう交換した方がいいですよ」とお声がけすることもあります。
また、市販の歯ブラシ選びに迷っている方には、院内で扱っているプロ仕様のおすすめ歯ブラシもご案内可能です。
まとめ:あなたの歯ブラシ、そろそろ替えどきかも?
「まだ毛先が広がっていないから」と思っていても、歯ブラシの清掃力は時間とともに確実に低下します。
健康な歯ぐきを守るために、歯ブラシは定期的に交換しましょう。
歯磨きのこと、歯ブラシのこと、気になることがあればお気軽にご相談ください。
千駄木のひのまる歯科が、毎日のセルフケアをしっかりサポートいたします。