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2025.06.25

歯ブラシだけでは足りない?出血を減らすには「フロス」が決め手

RC Graves, JA Disney, JW Stamm. Comparative effectiveness of
flossing and brushing in reducing interproximal bleeding. Clinical
Trial J Periodontol. 1989 May;60(5):243-7.

歯磨きのときに出血があると、「歯ぐきが弱っているのかな?」「磨きすぎ?」と不安になりますよね。

実は、出血は歯ぐきの炎症=歯肉炎のサインです。そしてその原因の多くが、歯ブラシだけでは届きにくい“歯と歯の間”にたまったプラークにあるのです。

では、歯ブラシだけでどこまで出血を防げるのか?

フロスを使うとどう変わるのか?

実際に行われた臨床研究をもとに、千駄木のひのまる歯科が詳しくお伝えします。


歯ブラシとフロス、出血を防ぐ効果を比較した研究

1989年にアメリカで行われた臨床試験では、出血しやすい歯ぐきを持つ成人119人を対象に、次の4つのグループに分けて2週間観察しました。

  1. ワックス付きフロス使用

  2. ワックスなしフロス使用

  3. テープ型フロス(デントテープ)使用

  4. 歯ブラシのみ

すべてのグループに、毎日2回のブラッシングが指導され、フロスを使うグループは正しい使い方を歯科衛生士が指導しました。

そして、1週間後・2週間後に「歯ぐきからの出血」がどれくらい減ったかを測定しました。


フロスを使うと出血が劇的に減少

結果は次のようになりました。

  • 歯ブラシだけのグループ:出血部位が平均35%減少

  • フロスを使ったグループ:出血部位が約67%減少

つまり、フロスを使った方が約2倍近く出血を減らせるということです。

また、ワックスの有無やフロスの種類(テープ型など)による差はなく、「どのフロスでも効果はある」という点も重要です。


なぜフロスが効くの?

歯ブラシは、歯の表面はしっかり磨けますが、歯と歯の間=隣接面(りんせつめん)には毛先が届きにくい構造です。

そこに残ったプラーク(細菌のかたまり)は、やがて歯ぐきを刺激し、炎症や出血を引き起こします。

フロスはこの“届きにくい場所”の汚れをしっかり落とせる唯一の道具なのです。


フロスはいつ使えばいい?

おすすめは1日1回、夜の歯磨きの前です。

最初にフロスを使っておくと、プラークをしっかり浮かせた状態でそのあとに歯ブラシで全体を磨けるため、より効果的に口の中を清潔に保てます


ひのまる歯科では、定期検診やメンテナンス時に、歯ブラシの当て方だけでなくフロスの正しい使い方も丁寧にご説明しています。

「ちゃんとフロスしてるつもりだけど、出血がある」「うまく使えているか自信がない」といった方にも、わかりやすくアドバイスいたします。


まとめ:出血が気になるなら、フロスがカギです

歯ぐきからの出血が気になる方、歯周病を予防したい方、歯磨きをもっと効果的にしたい方。

今日から、フロスを取り入れてみましょう。

千駄木周辺で「歯ぐきの健康が気になる」「歯磨きの方法を見直したい」という方は、ひのまる歯科へご相談ください。あなたの歯と歯ぐきを守る、正しいケア方法を一緒に考えていきます。

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