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2025.06.25

フロスと歯ブラシ、順番はどっちが先?―より効果的な歯の磨き方とは

Mazhari F, Boskabady M, Moeintaghavi A, Habibi A.
The effect of toothbrushing and flossing sequence on interdental
plaque reduction and fluoride retention: A randomized controlled
clinical trial.
J Periodontol. 2018 Jul;89(7):824-832.

「毎日フロスも歯ブラシもしてるけど、順番って気にしたことなかった」

そんな声をよく耳にします。実は、フロスと歯ブラシの使う順番によって、歯の間の汚れの落ち方やフッ素の効果が変わるという研究があります。

今回は、「フロスを先にするべきか?後にするべきか?」という疑問に、しっかりお答えします。


研究で分かった「より効果的な順番」

研究チームは、歯学部の学生25人を対象に次の2つの方法を比べました。

  1. 歯ブラシ → フロス

  2. フロス → 歯ブラシ

それぞれの方法でお口の中の汚れ(プラーク)の落ち方や、プラーク中のフッ素の残りやすさを評価したのです。


結果:フロス → 歯ブラシ の順番がより効果的

この研究では、

  • 歯と歯の間のプラーク(汚れ)が、フロス→歯ブラシの方が多く除去できた

  • 歯と歯の間のプラーク中に残るフッ素の量も、フロス→歯ブラシの方が多かった

という結果になりました。

つまり、フロスを先に使ってから歯を磨く方が、むし歯や歯周病の予防効果が高まることが示唆されたのです。


なぜフロスが先の方が良いの?

研究チームは以下のように考察しています。

  • フロスで歯と歯の間の汚れを先にかき出すことで、その後の歯磨きでしっかり汚れを落とせる

  • 最後に水でゆすぐことで、かき出した汚れをお口の中からしっかり洗い流せる

  • 歯と歯の間のプラークが薄くなれば、フッ素が歯に届きやすくなる

つまり、フロス→歯ブラシ→ゆすぎという順番が、理にかなった方法なのです。


ひのまる歯科がおすすめする「正しいケアの流れ」

ひのまる歯科では、毎日のセルフケアを以下の順で行うことをおすすめしています。

  1. フロスまたは歯間ブラシで、歯と歯の間の汚れを取る

  2. 歯ブラシで、歯の表面・歯ぐきの境目を丁寧に磨く(2~3分)

  3. ゆすぎすぎない程度に軽くうがい

この順番を毎日続けることで、むし歯予防にも歯周病予防にも効果的です。


まとめ:順番を変えるだけで、歯と歯ぐきがもっと守れる

「フロスも歯磨きも毎日しているのに、なんだかうまくいかない」

そんなときは、順番を見直すことが、シンプルで大きな一歩になります。

ひのまる歯科では、患者さん一人ひとりの歯並びや磨き方を見ながら、最適なケアの方法をご提案しています。

ご自身の磨き方に自信がない方、正しいケア方法を知りたい方は、ぜひ一度ご相談ください。

毎日の小さな積み重ねが、10年後・20年後の歯を守ります。

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